第17章 逃れられない因縁の鉢合わせ

この研究室は、工藤達央が何年もかけて研究を重ね、作り上げてきた場所だった。

隔離病棟の研究区画へ足を踏み入れると、工藤達央は小山茜の言っていた患者をすぐに見つけた。

二十歳前後の若い女。整った顔立ちで、清楚で甘い雰囲気すらある。

――だが、今は見る影もない。

肌は蝋のように黄ばみ、髪は抜け落ち、腕の皮膚はただれ始めている。視界に入っただけで背筋が冷えるほど痛ましく、同時に不気味な姿だった。

工藤達央は脈を取り、いくつか症状を確認していくうちに、眉間へ深い皺を刻んだ。

これは自然に起きたものじゃない。

人為的に引き起こされたものだ。

もっと言えば――「作られた病」だ。

江海市...

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